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冗長化構成におけるライセンスの考え方

2020.08.21

注意事項

本記事は、冗長化構成におけるライセンスの観点となります。
冗長化機能に関しては、こちらの記事を参照をしてください。

概要

システムの可用性をあげるために、様々な冗長化構成を取られるケースが増えてきています。
ただし、冗長化構成によってはライセンスについて考慮した上で検討、導入する必要があります。
多様な冗長化構成があるため一概には申し上げられませんが、ここでは問い合わせの多い冗長化構成応じた回答(※)を紹介します。
※本回答により、冗長化構成についての動作保証をするものではありません。
 必ず、十分確認および検証を実施した上で、お客様の責任で導入をご検討ください。

  1. PC故障時に、コールドスタンバイのPCに切り替える場合

  2. PC故障時に備え、ホットスタンバイ状態で稼働しておく場合

  3. 専用の冗長化構成で運用する場合

はじめに

  • 「シリアル番号」および「ライセンスキー(HWキーもしくはSWキー)」は、製品版としてインストールする環境の数必要となります。
  • デモ版としてインストールする場合は不要です。ただし、デモ版には動作制約があります。
  • ある環境に適用した「シリアル番号」と「ライセンスキー」を、別の環境に手動で転送することは可能です。転送手段は下記の通りです。

シリアル番号の転送方法

  • 古い環境でシリアル番号を解除して、新しい環境で登録してください。
  • 同時に同一シリアル番号を検出すると動作が停止するため注意してください。
  • PC故障時はシリアル番号を解除することは出来ませんが、起動することはないため問題ありません。

​HWキーの転送方法

  • 古い環境からHWキーを抜き、新しい環境にHWキーを挿してください。

SWキーの転送方法

  • 古い環境でSWキーを無効化し、新しい環境でSWキーを有効化してください。
  • SWキーの無効化/有効化の操作方法は、バージョンによって異なるため、ユーザーズガイドをご確認ください。
  • ただし、元の環境でSWキーの無効化操作ができない場合は転送できないため、弊社まで問い合わせください。

補足:ライセンスサーバー機能について(Ver.6のみ)

  • Ver.6のSWキーとHWキーについては、OPCサーバーの動作する環境以外で有効化して、ライセンスサーバーとして利用することも可能です。
  • ライセンスサーバーとなる環境に"CodeMeter Runtime"をセットアップして、ライセンスキーを有効化する必要があります。
  • ライセンスサーバーとは別の環境にOPCサーバーをセットアップして運用する、というような使い方が可能です。
  • OPCサーバーの切り替え時にシリアル番号のみの転送で済み、スムーズに切替できます。

ケース1:PC故障時に、コールドスタンバイのPCに切り替える場合

  • コールドスタンバイのPCはデモ版としてセットアップしておきます。
  • PC故障時に、シリアル番号は同一のシリアル番号を登録します。(故障したPCからシリアル番号を解除する、もしくは起動しない。)
  • HWキーの場合は、HWキーの差し替えにより利用可能です。
  • SWキーの場合は、故障PCでSWキーの無効操作をして再有効化します。故障内容によってSWキーの無効操作ができない場合は、弊社に問い合わせが必要であるため、ダウンタイムが長くなります。コールドスタンバイ用にライセンスを購入しておくことを推奨します。

ケース2:PC故障時に備え、ホットスタンバイ状態で稼働しておく場合

ホットスタンバイの場合は、同時起動となるためスタンバイする環境分のライセンスが必要となります。

ケース3:専用の冗長化構成で運用する場合

可用性やダウンタイムゼロを目的とした専用冗長化構成(クラスタリング構成等)で運用する場合は、弊社ではサポート範囲外となりますので、以下のライセンスに関する仕組みを十分理解した上で導入をご検討ください。

  • 同一シリアル番号を検知すると動作が停止することがある。(同一シリアル番号が適用されたOPCサーバーの同時起動禁止)
  • SWキーの場合は、有効化された環境の固有情報を認識している。様々な固有情報を複合的に監視し、想定される一般的な環境の変更では無効化されないが、冗長化のスイッチングにより動作環境が大きく変わったと判断された場合は無効化される可能性がある。
  • HWキーの場合は、有効化された環境の固有情報認識はしていないが、どの筐体に挿しておくか、どのように認識するかは構成に依存する。