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水道施設の事例

水道施設の稼働監視ゲートウェイソリューション

水道は人々の生活を支える重要なインフラであるために、高い信頼性と可用性が求められますが、昨今の水道事業においては「維持管理コスト」、「メンテナンス性」、「セキュリティ対策」など多くの課題を抱えています。

日本の場合、小規模な水道事業体においては、維持管理に係るコストの負担により事業の運営が困難な状況であるため、遠隔による広域監視という考え方にシフトしつつあります。しかしながら、各事業体が採用したベンダー各社でデータの接続仕様が異なるため、異なるベンダーによって構築されたシステム間のデータ連携が困難となっています。水道業界における取水量や配水量、水位、水質などの監視システムにおいて、構成や採用する機器のメーカーは導入事業者任せとなっており、システム仕様が未公開であることも少なくありません。そうなると、導入事業者のみがその後の更新工事を行わざるを得ない状況(ベンダーロックイン)が発生します。こういった背景から、システムのオープン化や汎用ソフトウェアの活用が進んでいます。システムをオープン化することで、どのSIerでもメンテナンスが可能となり、コスト低減や効率化につながる一方、サイバー攻撃のリスクが増大する可能性も危惧されますが、強固な認証や暗号機能を持つOPC UAを用いることで安心して利用することが可能になります。このようなオープンでセキュアなシステム構築に大きく貢献するのがデバイスゲートウェイです。

 

たけびしのデバイスゲートウェイは、320機種以上の接続性を誇るOPC UAやMQTT等の各種インターフェイス対応のIoTゲートウェイです。SCADAはもちろん、AWSやMicrosoft Azure等の多種多様なクラウドサービスとの連携機能を搭載しており、人々の生活に密接な関りを持つ社会インフラの分野でも活躍しています。今回は、このデバイスゲートウェイを使った水道業界での活用事例をご紹介します。

マンホールポンプ遠隔監視システムの概要

下水道は原則、高所から低所へ汚水を流す「自然流下方式」を採用していますが、複雑な地形や山間地では、処理場までの間に多くの上り坂が存在します。この場合、高所までくみ上げる必要があり、マンホールポンプが不可欠です。しかしながら、特殊な地形の定期メンテンナンスはマンパワーやコストがかかるため、広域で点在するマンホールポンプの稼働状況から、異常を察知したり、故障を未然に防止したり、メンテナンスを早急に行えるようにする必要があります。

デバイスゲートウェイとLTE回線を使うことで、マンホールポンプを制御するPLCから水位やポンプ稼働情報、エラー情報などをOPC UAやMQTTプロトコルで上位サーバーに送信します。値が変化した時にのみこれらの情報を送信することでLTE通信料を押さえることもできます。上位サーバーでは汎用のSCADAやダッシュボードを用いて監視を行います。デバイスゲートウェイは殆どすべてのメーカー・シリーズのPLCに対応しているため制御設備側の変更は必要なく、既存の制御システムを残したまま、広域かつリアルタイムな設備監視を実現します。また、OPC UAやMQTTの認証・暗号化技術を使って高いセキュリティを実現します。

従来、水道設備はベンダー固有のシステムに依存するケースが多く、設備への投資や更新コストの削減が課題となっていましたが、デバイスゲートウェイやSCADA、ダッシュボードのような汎用の製品を使ってオープンなシステムを構築することでどこの事業者でも保守や更新ができるようになり、コスト削減とメンテナンス性向上を実現します。オープンなだけでなく、セキュアな通信に対応しているので、近年益々リスクが増すサイバー攻撃対策の観点でも役立っています。

デバイスゲートウェイは重要なインフラである水道業界が抱える課題を解決します。

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